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    婦人科情報
 
 
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低用量ピル
平成11年秋に避妊薬としてのピルが正式に認可され、各製薬会社より約10種類の低用量ピルが発売されました。
米国ではピルは50年前に認可され、多くの人が使い、製品の改良も進み、効果も副作用も、かなりはっきりしたデータがあります。
現在の低用量ピルは、避妊効果は他の避妊法に比べて極めて高く、副作用も非常に少なく、かなり安全な物です。アメリカでは避妊法として40%の人がピルを使用しているそうです。日本でもピルの使用率が急速に増えています。

重大な副作用は、ごくまれに肝機能障害が起こることと、血液の凝固機能が高まり血栓症が起こることがあると言われています。このため米国では、「35歳以上の喫煙する女性はピルは危険です」と言われています。
日本では副作用はもっと少ないと思われていますが、定期的な検査は必要です。
その他吐き気や異常出血もありますが、あまり心配はいりません。

     <ピルの向かない人>
  ● 心臓,肝臓、腎臓に病気のある人
  ● 血栓症になったことのある人
  ● 性器や乳房に悪性腫瘍の疑いがある人   
  ● 35歳以上の喫煙者(1日15本以上)
  ● 妊娠中あるいは授乳中の人

ピルの料金は、現在当院では1ケ月(28日)分 2,500円+消費税 です。検査の日は別に検査料が必要です。


【子宮内膜症】
子宮内膜の組織が子宮内腔以外の場所で増殖したのが子宮内膜症です。
多くは、骨盤低部、子宮表面、卵巣内外にく発生します。増殖し出血を繰り返し、周辺の癒着を生じさせます。卵管が癒着すると不妊症になります。
時には子宮筋層内に発生し、子宮筋層を線維化し、子宮が増大します。(子宮腺筋症)この場合月経痛が増強し、月経量が増え、貧血になります。
時には卵巣内に発生し、卵巣内に古い血液が溜まります。(チョコレート嚢胞) これは時に卵巣癌を発生させます。

きわめてまれには、子宮内膜症が、直腸内、膀胱内、肺臓に発生し、月経の時に、血便、血尿、喀血を起こすこともあります。

はっきりした原因は不明ですが、月経によって増強します。
子宮内膜症は、閉経までは治らない病気です。早めの治療が大切です。
【子宮内膜症の治療】
   ※ 出来れば妊娠することです。妊娠すると妊娠期間中と産後の合計約1年半月経が止まります。
<薬物療法>
(1)鎮痛剤
    痛み止めは早めに飲みましょう。
    鎮痛剤は胃に悪いので、なるべく食後に飲みましょう。夜中など空腹時はビスケットなど少量食べた後飲むとか。

(2)ホルモン療法
    エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)を使います。
    使い方によって、月経の出血量を減らしたり、月経の回数を減らしたり、月経を止めたりすることが出来ます。
    これにより、子宮内膜症はかなり改善します。
    最近は、プロゲステロンをコーティングした物(ミレーナ)を子宮内に挿入するという治療法もやられています。

(3)GnRH拮抗薬
    卵巣の機能を抑制し、エストロゲン(卵胞ホルモン)の製造を抑制します。
    非常に効果的ですが、更年期障害が来たり、骨量減少の心配もあります。
 
<手術療法>
佐世保市内では、佐世保市総合医療センターと佐世保共済病院で腹腔鏡下手術が行われています。
癒着を剥離したり、子宮内膜症の病巣を焼灼されます。
かなり良くなりますが、子宮内膜症が完治するものでもありません。
  


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【性感染症に注意】
  • 性感染症(STD)は性交によってうつる病気のことをいいます。
  • 性感染症には、クラミジア淋病外陰ヘルペス梅毒HIVなどがあります。
  • 今、若者の間に性感染症が広がっています。
  • 性感染症は、初め症状が無いことが多く、そのために広まるのです。
  • 性感染症は性器から口に、口から性器にも感染します。
  • 性感染症は予防できます。 もっとも効果的な予防はコンドームの利用です。
  • 排尿痛、かゆみ、帯下の増加、水泡ができるなどの症状があったらすぐ受診しましょう。パートナーとの情報交換と、同時の治療が必要です。
  • 詳しく言えば性病性感染症(STD)には違いがあります。性病とは、法律で決められた淋病梅毒軟性下疳第4性病の4つをいいますが、通常軟性下疳第4性病の2つは日本には無いと言われます。性交でうつる病原体はこれらの他にも、細菌・かび・原虫・ウイルスなど、いろいろありますので、全部含めて性感染症と言うのです。
<クラミジア> 現在世界的にもっとも多い性感染症です。日本でも20才前後の女性の20人に1人は感染していると言われます。
クラミジアトラコマティスという細菌による感染で、
多くの人が無症状です。特に男性は症状が無いと言われます。
放置すると、卵管炎、腹膜炎を起こし、不妊症になったり、分娩時感染があると新生児が肺炎を起こし死亡することもあります。
<淋病> 淋菌という細菌による感染症です。細菌増加しています。症状は、帯下の増加、頻尿、排尿痛などですが、症状が無いことも多く、放置すると、卵管炎、腹膜炎を起こし、不妊症になります。
<外陰ヘルペス> 純ヘルペスウイルスというウイルスにより感染です。初めて感染した場合、感染した部分に水泡や潰瘍性の病変をつくり、かなりの痛みがあります。
治療で症状は消えますが、ヘルペスウィルスはいったん感染するとその場所の神経に潜伏し、月経、性交渉などの刺激や、ストレスや疲れなどで再発することが多い病気です。

妊娠末期に発症した場合、新生児に感染し、新生児肺炎、死亡ということもあります。
<梅毒> 梅毒トレポネーマという細菌によ感染症です。初期はほとんどの人が症状はありません。放置すると数年〜10数年後に心臓、血管、脳などに障害が出てくる怖い病気です。
<HIV> HIV(Human Immunodeficiency Virus=ヒト免疫不全ウイルス)はエイズを起こすウイルスです。感染しただけではほとんど症状はありません。放置すると約10年後にエイズを発症し、死亡します。感染がわかれば、エイズの発症をおさえる治療を行ないます。
最近非常に増加しています。
<尖圭コンジローマ> human papillomavirus(HPV)の感染によります。局所にイボ状の腫瘤を作ります。
HPV感染が
子宮頚部癌の1つの原因になると言われています。

性感染症にはその他、トリコモナス、カンジダ、B型肝炎ウイルス、毛ジラミなどがあります。


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【HIV(エイズウイルス)感染に注意】
■ レッドリボン運動■
レッドリボンはエイズに対する
理解と支援の象徴です
エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)は、HIV(Human Immunodeficiency Virus)というウイルスの感染による病気で、1981年に米国で初めて報告されて以来、世界では2000万人以上の人が亡くなっておられます。また、現在4000万人のHIV感染者がおられます。
(1) HIV感染者は増えています。
日本国内でもHIV感染者は累計2万人を超え、毎年約1500人の新規HIV感染者が発見され、約300人のエイズ発症者が発生しています。
しかし、検査を受けていないHIV感染者もかなりおられるのではないかと言われています。
今は、普通の男性、普通の女性の中にHIV陽性者がいるのです。「彼はまじめだからだいじょうぶ」「彼女はだいじょうぶ」というのはあてになりません。だいじょうぶなのは、HIV検査を定期的に受けている人だけです。
(2) エイズ発症は予防できます。
HIVに感染しただけでは、ほとんど症状はありません。しかし放置すると平均10年でエイズを発症します。
HIV感染が早めにわかれば、予防薬を服用し、エイズ発症をかなり予防することが出来るようになっています。
(3) HIVの検査は血液検査で簡単に出来ます。
現在全国の保健所で「無料で」「匿名で」検査が受けられます。保険証は不要です。匿名だから、他県または他地区の保健所に行かれるのも良いですね。ただし、各保健所により検査日と受付時間は異なりますので、事前に電話で確認してください。
ほとんどの病院・医院でも検査は出来ますが、その場合は有料で、匿名というわけにもいきません。
しかし、HIVの検査は、感染した直後は陽性に出ません。疑わしい性交後
3ヶ月してから検査を受けてください
でも、以前は
「疑わしい性交をしたら検査を」と言われましたが、最近は「性交をする人はだれでも検査を受けてください」といわれます。
(4) 他の性感染症がある人は、HIVも感染しやすいと言われます。
クラミジア、淋病などといわれた方は、HIVの検査も受けてください。
(5) 予防は性交時コンドームを正しく使用することです。
HIVの感染は、血液、精液、膣分泌液、母乳で起こります。キスや通常の社会生活ではうつりません。
コンドームは、ツメを立てないなどていねいに扱い、最初の挿入前から装着してください。
今は、性交時常にコンドームを使うというのが、パートナーに対する礼儀です。
【要するに】
(1) 夫婦以外の性交は、必ずコンドームを使用しましょう。
(2) 性交をする人は、時々HIVの検査をうけましょう。

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【新しい避妊具ミレーナ】


約50年前から、医師が関与する避妊法として「ピル」と「IUD(子宮内避妊具 リング)」がありました。
ピルは癌になると言われた時期もあり、IUDが流行った時期もありましたが、IUDは避妊効果が低く、IUD装着者の妊娠もかなりありました。

IUDも改良が進みましたが、ピルが普及しだすと、ピルの副作用も言われるほどには多くなく「避妊はピル」という時代が続きました。
ところが、2007年に新しいIUD(ミレーナ)が開発されました。
ミレーナは、今までのIUDに、女性ホルモンの1種である「プロゲステロン」をコーティングすることにより、避妊効果が上がりました。避妊効果はピルと同程度と言われます。
排卵痛、生理痛がかなり減少します。生理の量もかなり減少します。生理用品が要らなくなったと言う人もおられますし、生理自体が無くなる人も多いのです。

ピルは血栓症系の疾患(心筋梗塞、脳梗塞)が増えるので、高齢者や喫煙者は要注意ですが、ミレーナは大丈夫です。

1回装着すると、約5年間効果が続きます。
経産婦さんで、今後長期の避妊をされたい方に特におすすめします。
もちろん未産婦の方や前回帝切の方も使えますが、挿入時の痛みがやや強い方もおられます。
希望により麻酔を使用することも可能です。(要麻酔料)

ミレーナ挿入の費用は自費診療で 50,000円+消費税です。

ただし、生理痛が強い(月経困難症)の方は保険が使えることもあります。この場合、検査・処置料加え12,000位です。

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【緊急避妊(アフターピル)】
緊急避妊は、モーニングアフターピルとかアフターピルとも呼ばれるもので、避妊をしないで性交をしてしまったとか、コンドームが破けるなど避妊の失敗が起こったなどの場合に、妊娠を防止する方法です。
その最も一般的な方法が、緊急避妊ピルと呼ばれるものです。性交が行われた72時間以内に服用開始しなければなりません。(最近は96時間でもやってみる価値は有ると言われます。)

通常、「ノルレボ錠」という緊急避妊専用薬を使います。厚生労働省が認可している方法で、効果も高く、副作用も少ないホルモン剤です。
15,000円+消費税です。

緊急避妊ピルはかなりの妊娠を防止しますが、100%というわけではありません。正確に使用した場合でもおよそ2%に妊娠を防止できないと言われています。
通常の経口避妊薬を使用している女性に比べると妊娠率はかなり高くなります。したがって、この方法は経口避妊薬の代用とはなりえません。


旧来型緊急避妊ピル(ヤップ法):平成23年にノルレボ錠が日本でも使えるようになりましたが、それ以前に緊急避妊として使われてきた方法です。
古くからあるホルモン剤を使い、4錠を12時間空けて2回に分けて飲む方法です。
ノルレボ錠に比べ効果が悪く(失敗率3%?)、吐き気など副作用も強いので、あまりお勧め出来ません。
5,000円+消費税です。

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【男女産み分けについて】
男女産み分けの日本での大御所は、東京で杉山産婦人科を開設されていた故杉山四郎先生です。

故杉山先生は、50年以上前から、産み分けを研究され、全国から数百人の産婦人科医を集め、SS研究会(Sex Selection)を主催されて、かなりの成績をおさめられたそうです。
また、関連書籍も複数執筆されました。

この故杉山先生の産み分け方の基本は、「♂の精子は♀の精子に比べて弱い。特に酸性に弱い。」ということを応用するもので、内容も理論的でわかりやすく、これならいけるぞという感覚でした。
私も約35年前からSS研究会に参加させていただき、数10人の方に産み分け指導をさせていただきました。

しかし、私の場合の成績は非常に悪い結果となりました。これでは患者さんに申し訳ないと思い、30年前から男女産み分け指導を中止いたしました。
うまくいくよという話もあり、だめだという話もあります。

他にも、ネットでさがすと、男女産み分けサイトがいくつかありますね。成功率90%以上とか。
しかし、成功率80%以上あるのであれば、正式な論文として日本産婦人科学会誌とかアメリカンジャーナルなどの一流誌が採用するはずだし、特許もとれるはずです。
特許が取れれば10億円以上の価値ある商品となります。しかし、そのような正式データとか特許の話は無いようですね。だから私は現在ほとんどの方法を信用しておりません。

唯一産婦人科学会で認められている方法は、精子を遠心分離して、体外受精する方法です。しかしこれでも女児希望の場合の成功率が70〜80%であり、男児希望には使用できないようです。
また、昨年から問題になっていますが、一部の医者がやっている受精卵の着床前診断は、100%近くの成功率ですが、日本産婦人科学会は倫理的な問題で、この方法を認めていません。

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【不妊症治療は若いうちに】
最近、結婚年令が上がっているようです。
男性も女性も、簡単には結婚したがらない。今の仕事を続けたい。結婚しなくても食事その他の生活には困らない。フレンドはいる。一人だと自分で稼いだお金を全部自分で使える。等等。
そこで30才過ぎて、時には35才過ぎて結婚する。すぐ妊娠できれば良いのですが、妊娠しなくても2〜3年は待ってみる。そして不妊のため38才すぎて受診される方も多いとのことです。

最近は、不妊症の治療法も進み、体外受精、顕微受精など本格的不妊治療を行う専門施設も増えてきました。だから、現在は妊娠を望めば、そしてお金と暇とご主人の協力が得られたら、多くの場合、妊娠にむすびつくことが多いようです。

しかし、不妊専門の医者がよく言うのは、なるべく若いうちに受診してくださいということです。
年令の増加に従い、卵の加齢もはっきりしているそうで、体外受精をしても、38才過ぎたら成功率がかなり下がり、40才すぎたら、絶望的とのことです。海外で50才で出産したなどのニュースがありますが、他人の卵をもらった症例ばかりだそうです。
だから、体外受精を考えても、遅くとも38才までに、出来れば35才頃までに受診してくださいと言われます。

なお、私は基本的には不妊治療を行っておりません。信頼できる不妊専門医を紹介しております。

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ホルモン補充療法(HRT)
50歳前後になると生理が止まり更年期になります。卵巣の機能が無くなり、女性ホルモンが作られなくなるために生理が止まるのです。平均寿命が86歳になってくると、更年期後の長い期間を若々しく健康に暮らそうと思うなら、女性ホルモンがあったほうが良いという考えがあります。

女性ホルモンの化学構造は簡単なため、数十年前から薬として合成されています。
女性ホルモンが体内で作られなくなったのなら、ホルモン剤を飲めばいいじゃないかというのが「ホルモン補充療法(HRT)」の考え方です。
欧米では60年以上前からHRTが行われており、2000年頃は、は欧米更年期夫人の約40%がHRTをしていると言われていました。

日本でも副作用の問題で、異論が有りますが、多くの産婦人科医はHRTを勧めています。

   <HRTの利点>

1) 女性らしい皮膚の状態、体型が保てる。
2) 発汗、肩こり、ホットフラッシュ、不眠などの更年期障害を予防する。
3) 血中コレステロールの上昇を抑える。
4) 骨量減少を予防し、骨粗しょう症を防ぐ
5) 記憶力を保ち、うつ病を減らす。人生にやる気が出てくる。 
6) HRTをしている人は、将来アルツハイマー病になる確率が低い

  <HRTの欠点>

1) 乳癌の発生率が、やや高くなる。
5年以上HRTを続けた場合、乳癌の発生率が 1.35倍になると言われます。
しかしこの数値は日本人の場合、1000人がHRTをしていた場合、そのうち年間4〜5人が乳癌になるというくらいの確率です。夫の喫煙による危険率よりかなり低いと言われます。
またHRTにより、直腸癌、子宮癌、卵巣癌などは減ると言われるので、HRTをやっている人は、全身の癌発生率はあまり変わらないとも言われます。
もう1つ、乳癌の発生率は高まっても、早期発見が多く、またHRTをやっている人は癌に対する抵抗力が強いため、乳癌による死亡率は低下するとも言われます。
2) 心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症が、やや増加する。
米国のデータで、心筋梗塞、脳梗塞は 1.3倍、静脈血栓症は約 2倍になると報告されました。しかし、ホルモン剤の使用法の変更で、この副作用はかなり少なくなると言われています。
   
 

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【子宮頚部がん予防ワクチン】
子宮頚部がんの発生を予防するワクチンが平成21年12月より使用可能となりました。
子宮頚部がんの原因の多くはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染であることが明らかになっています。
このHPVは、皮膚や粘膜の接触によって感染するウイルスで、多くの場合、性交渉によって感染すると考えられています。
発がん性HPVは、すべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほどとてもありふれたウイルスです。
感染しても、多くの場合数年で自然に排除されますが、長期に持続感染を起こした場合、がんが発生すると言われます。
【子宮頚部がんを予防するワクチンとは】
ヒトパピローマウイルス(HPV)の中で、特に発がん性の強いHPVの感染を予防するワクチンです。
発がん性の強いHPVの感染を防ぐことにより、その後に発生する子宮頚部がんの発生を防ぎます。
だからこのワクチンは、
接種後10年以降の子宮頚部がん発生を防ぐワクチンと理解してください。
なるべく若い時、または初回性交前の接種が勧められます。またはこれから新しい出会いの考えられる方に。
しかし、ワクチン接種前に感染したHPVを排除したり、すでに変性している細胞の進行予防効果はありません。
ワクチンの効果持続期間は確立されていませんが、多分10年以上〜数10年効くのではないかと予想されています。
また、発がん性HPV以外の原因による子宮頚部がん発生もありますので、ワクチン接種後も20歳過ぎたら年1回の
 
子宮がん検診をお勧めします。
【ワクチンの使用方】
@ 初回と、1ヵ月後、6ヵ月後の3回、ワクチンを接種します。
A 料金は初回1万6千円、2回目3回目はそれぞれ1万5千円です。・・・今後変更する可能性があります。
B 10才以上の女性に接種します。・・・40歳位までに??
【ワクチンの副作用】
@ 時に蕁麻疹、発熱、頭痛、疲労感、胃腸症状、局所の腫脹硬結などが発生します。
A ごくまれにショック症状が発生します。
◎ このワクチンは、公費負担で希望する中学生に無料で接種できるようになりました。
● 令和4年3月現在、世界110ヵ国以上で接種されており、日本は接種率が最低レベルです。
 
 そのため、日本のみ子宮頚部がんのはっせいが増えています。

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子宮癌検診】
子宮癌には、子宮の入口にできる子宮頚部癌と、子宮体部にできる子宮体部癌の2種類があり、8割以上は子宮頚部癌です。
通常子宮癌検診と言うのは、子宮頚部癌検診のことです。
子宮頚部癌は子宮の入口に出来ます。
婦人科医が直接肉眼で見れる場所ですから、検査もしやすく、
きわめて早期発見が可能です。
子宮頚部癌の検査は、子宮の入口を専用のブラシでこすって、
付いてきた細胞を、染色して専門家が顕微鏡で見て判定します。
(細胞診)
だから、ほとんど痛みも無く、簡単に検査が終了し、結果の精度も
きわめて高いものです。

全身の癌は、年々増加していますが、子宮頚部癌は、癌検診の普及によって早期発見・治療されることが多くなり、罹患率も死亡率も下がっています。
ところが、50歳代、60歳代では減少傾向、30歳代、40歳代、70歳代ではほぼ横ばいであるのに対して、20歳代だけが子宮頚部癌の発生が増加してきています。そして、10歳代にも時々見られるようになりました。
この30年の間に、子宮頚部癌の発生年齢は平均10歳若くなったと言われています。
また、この20年間に20歳代の子宮頚部癌発生率は4倍に増加したともいわれます。

この原因として、初交年齢の低下、性感染症の広がりが指摘されています。特にヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頚部癌の発生原因の1つとして認められております。

子宮頚部癌は、早期に発見できれば、ほとんど治ります。しかし、子宮は摘出しなければならないことも多いのです。
すでに数回の分娩を終え、子宮が物理的に不要な人は簡単ですが(精神的な問題はありますが)、これから妊娠分娩を考えている方には子宮の摘出は大変な問題です。
でも、出血などの症状の無いうちから、子宮癌の検診を定期的に受けておられれば、子宮を残し局所の治療だけですむ程度の、きわめて早期の癌を発見できる場合が多いのです。

子宮癌検診を受けましょう。特に20歳すぎたら、年に1回の子宮癌検診をおすすめします。

佐世保市の子宮癌検診の現状 → 老健法子宮癌検診

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【乳癌検診について】

・・当院では乳癌検診はしておりません
■ ピンクリボン運動 ■
  乳がんの早期発見の重要性を訴える
  ためのシンボルマークです。
乳癌は急増している疾患です。この30年間に3倍に増えたと言われ、現在、女性の癌の中では一番多い癌です。
この数年は、国内で年間約3万人が乳癌になり、その1/3の1万人が乳癌のため死亡していると言われます。





日本では乳腺疾患は外科の領域です。でも、外科医の中で乳腺疾患の専門医は非常に少ないのです。
だから、独自に勉強して乳癌検診をしている婦人科医もおられるのです。
また、マンモグラフィーもしたほうが良いのですが、装置が高額で、またその画像を判断する技術が難しく、なかなか普及していないようです。
現在(2018年10月)、佐世保市内で、マンモグラフィーをしているのは、佐世保市立総合病院共済病院労災病院中央病院松添胃腸科外科総合診療クリニック村上産婦人科の6施設です。
  ・・・・他に情報がありましたら教えてください。

<乳癌検診>
     @ 視診・触診
     A 超音波検査
     B マンモグラフィー(レントゲン検査)
    この3つの方法があります。
    乳癌の発生した場所や状態によって、視診触診で発見しやすい場合、
    超音波検査で発見しやすい場合、マンモグラフィーで発見しやすい場合
    などいろいろあるようです。
    
   だから、出来ればこの3つの検査を同時にしてもらうのが理想的です。
   しかし、この3つの検査をしても、なお見つけにくい乳癌があるのです。

それじゃどうするのという話。
出来れば超音波検査、マンモグラフィーも含め、年に1〜2回検診を受け、あとは毎月自己検診をしていくことが大切だと思います。
乳癌は自分で発見できる唯一の癌だと言われます。実際、乳癌の82%は自分で発見されているといわれます。

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子宮筋腫】
子宮の筋肉から発生する良性の腫瘍です。婦人科臓器の中で一番多い腫瘍で、40歳以上の女性の4〜5人に1人発生していると言われます。
女性ホルモンに感受性があり、妊娠すると増大し、分娩終了すると小さくなります。また閉経後は通常増大しません。

子宮筋腫の症状は、その筋腫が子宮のどの場所に発生したかによって異なります。
●子宮の外側近くに発生した場合
(漿膜下筋腫)、外側に増殖するためにあまり症状は出ません。生理痛増強や、大きくなったとき便秘など周囲の圧迫症状です。
●子宮の内側近くに発生した場合
(粘膜下筋腫)、子宮内腔に増殖するため、月経過多、貧血、生理痛増強がきます。
 
子宮筋腫の管理は、基本的には手術するか、放置するかの2つです。
薬物投与もありますが、生理痛や月経過多などに対する対症療法で、筋腫を治療するわけではありません。
手術が必要な場合は、筋腫が大きく、周囲の圧迫症状が強い時と貧血が続く時です。
また、不妊の原因や流早産の原因になると考えられる場合は、手術が検討されます。

なお、当院では子宮筋腫の手術はおこなっておりません。手術の必要を感じたら総合病院に紹介しております。

<貧血について>
生理の量は、通常20才すぎが一番多く、30才になると減少、40才ではさらに少なくなります。30才すぎて20才頃と同じ量の生理がある方は月経過多であり、子宮筋腫があることが多いのです。
子宮筋腫による
貧血はきわめてゆっくり進むため、身体が貧血に慣れてゆき、動悸息切れなどの貧血症状は出ない事が多く、偶然血液検査を受けて貧血を指摘されることが多いのです。
30才すぎて
貧血がある場合、子宮筋腫がある場合が多いのです。一度婦人科を受診されることをお勧めします。
貧血を長期間放置すると、心臓に負担がかかり、心肥大など心臓疾患の原因になります。
貧血の治療は鉄剤の服用か注射です。注射は通院していただかなくては出来ないので、通常は鉄剤の服用で治療します。
しかし鉄剤は時に吐き気をを起こす人もおられるので、その場合は注射に通っていただきます。
貧血は、割に簡単に治りますが、貧血が治ると生理が増え、また貧血になる方も多いのです。
そうするとまた
貧血の治療が必要です。ところが年中貧血の治療をしていると、鉄が肝臓に蓄積し(ヘモジデローシス)肝臓が悪くなることもあります。だから、年中貧血の治療が必要な人は、子宮筋腫の手術をしたほうが良いということになります。

もう1つ、
閉経までの期間も考慮します。
子宮筋腫は閉経をすぎると、増大することは少なくなり、むしろ縮小することが多く、貧血も改善するので、手術の必要がなくなります。
だから、40歳前後の患者さんなら手術を考えるような
子宮筋腫でも50歳前後なら閉経まで様子をみることも多いでしょう。
しかし、筋腫の無い人は49〜50歳で閉経する人が多いのに、筋腫の有る人は52歳位まで生理が有る人が多いようです。

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