産婦人科の診察手順

産婦人科は行ったことがない、どんな診察をされるか心配だという方に

【受付】

保険証を出していただき、問診票を書いていただきます。
カルテ(診療録)を作ります。
子宮ガン検診ご希望の方には、ガン検診の問診票を書いていただきます。

妊娠の診断のみ、妊娠中絶希望、子宮ガン検診のみなどの場合は、
保険証を使わない場合もありますが、診察上異常所見が見つかれば
保険診療に切り替えることもありますので、なるべく保険証を持参して
ください。

問診票には、
最終月経(最後の生理が始まった日)を書いていただき
ます。なるべく正確に記憶して来てください。


【問診】

院長が問診票を見ながら、病状をおたずねします。

特に最終月経の確認、いつもどおりの生理だったかどうか。
場合によりその前の月の月経もお聞きします。

異常出血、下腹痛、おりものなどの異常症状がある場合は、「いつごろ」
から始まったかお聞きします。

この問診で、以後の診察手順を決めます。


【超音波検査】

お腹を出していただき、超音波検査をします。
超音波プローブをお腹に当て、腹腔内臓器を画面に表示します。

これで子宮筋腫や卵巣のう腫などの腫瘤が無いかチェックします。
また、妊娠関係であれば、子宮内に妊娠の兆候が有るか無いか、
胎児は、胎児心拍はとチェックします。

分娩予定の妊婦さんには胎児の写真やビデオテープを撮ってあげる
こともあります。

腹壁が厚い方や、子宮後屈で、よく見えない方は下方にある
経膣
超音波検査
をいたします。


【内診】


内診台です。
カーテンを開けて見たところです。

このイスの状態で、スリッパは履いたまま、下着を脱いだ患者さんに
座っていただきます。

電動で台が上昇し、背もたれが後方に倒れ、両大腿が開きます。



 <内診は>
(1) まず外陰部を見て、できもの、腫瘤の有無などを見ます。
(2) 次にクスコ膣鏡を使って膣の中を見ます。
子宮の入り口の状態、おりものの状態を観察します。
必要な場合は、子宮ガン検査やおりものを採取して
検鏡したり、クラミジアや淋菌の検査をします。
(3) 左手の人差し指または中指を膣内に挿入し、右手は
腹壁にあて、両手指の感触により子宮や卵巣に腫瘤が
無いか、痛みが無いか、などを診察します。(狭義の内診)
この内診で、超音波検査ではわかりにくい腫瘤が発見出来
ることもあります。
(4) 必要であれば、下記写真の経膣超音波プローブを使い、
経膣超音波検査をします。


内診台を上げたところです。



※内診がいやな方は、申し出てください。
  内診することの利点などを説明し、相談いたします。



【経膣超音波検査装置です】


中央に見える経膣超音波プローブを患者さんの膣内に挿入し、
骨盤内の画像をディスプレイに表示して検査します。

腹壁よりの超音波検査に比べて、膣腔周囲の臓器は鮮明に表示されます。
腹壁の厚い方や、子宮後屈のの方、骨盤内の腫瘍などの診察に適しています。

妊娠初期には、早くから胎児の心拍が見えるので、流産するかしないか
など予後の予想に役立ちます。


【検尿トイレです】


採取した尿コップは左側の小ドアから出していただきます。

妊娠反応検査、膀胱炎の検査、尿タンパクの検査などに
使用します。